肥満になるとインスリン抵抗性が高まり糖尿病が悪化したり、糖尿病と肥満が重なると合併症のリスクが高まります。
そのため、糖尿病を改善するには体重を減らして適正体重を保つことが大切です。
運動をするとカロリーが消費され脂肪が燃焼されるだけでなく、インスリン抵抗性が徐々に改善されていきます。
また、食後に運動をすれば血液中のブドウ糖がエネルギーとして筋肉に取り込まれて使われるので、食後高血糖を抑えることができます。
運動は筋トレよりもウォーキングやジョギングなど有酸素運動が適しています。
もちろん、筋肉を鍛えて基礎代謝を上げることもダイエットにつながります。
しかし、脂肪を減らしてやせる、インスリン抵抗性を改善するなら有酸素運動がおすすめです。
運動頻度は週に4~5回程度です。
毎日できればなおよいです。
続けることが大切なので、負担にならず楽しくできる運動をしましょう。
ただし、インスリン治療薬を使用している場合は低血糖を起こす可能性もあるので、医師と相談して行ってください。
食事もダイエットするためには大切です。
病院でも食事指導をされると思います。
その場合、1日1200kcal程度に抑えるように指示されることがあると思います。
1200kcal程度に抑えればやせることができますが、食べた感じがしなくて挫折してしまう方が少なくありません。
ダイエットして糖尿病を改善するには継続する必要があります。
無理に食事を減らすと継続できません。
摂取カロリーよりも何を食べるかが大切です。
血糖値を急激に上昇させる食べ物は糖尿病の原因になるだけでなく、肥満の原因にもなります。
血糖値が高くなると肥満の原因のインスリンが大量に分泌されて、取り込まれて使われなかった糖が脂肪としてため込まれます。
白米よりも玄米、白いパンよりも茶色い全粒パンを選ぶなど、茶色いものを選ぶようにすると血糖値が上がりにくく、ダイエットにもなります。
食事の最初に野菜や海藻など食物繊維が多い食品を食べると、食物繊維が糖の吸収を穏やかにします。
満腹感を得られるので食事量を無理なく減らせます。
脂質はカロリーが高いので控えるようにしますが、まったく摂らないと満腹感を得られず食べ過ぎてしまい、結果的に摂取カロリーが多くなります。
脂質は質が大切です。
肉や乳製品は過剰に摂取すると脳梗塞などのリスクを高める飽和脂肪酸が多いので控えます。
魚やクルミ、亜麻仁油などに含まれる脂質は細胞の状態をよく保つので積極的に摂りたい油です。
質がよい脂質を選択することでインスリン抵抗性の改善も期待できます。