私は中学生のころから今の40歳という年齢まで、2~3キロ痩せてはまた戻るといったことを繰り返している、いわゆる万年ダイエッターです。
しかし33歳のときにやったダイエットは、これまでの人生のなかで唯一成功をしたダイエットだと胸を張って言えると思います。
成功の要因としては環境的なことが大きかったような気がします。
そのころ私は会社員として勤めていたのですが、自分のいる部署が半年後になくなることになりました。
他の部署に異動できるなどといったことはなく、つまりそのまま会社都合で解雇になるという意味です。
普通であればがっくりくるところですが、私は少しショックを受けながらも実は内心うれしく感じていました。
というのも当時の私は今の主人と住み始めて数か月だったのですが、彼が全くといっていいほど家事ができず、またそういった人に良くありがちなやたらと汚しまくる性質だったのでとても疲れていたのです。
彼と別れることは考えませんでしたが、少し潔癖気味な私は会社勤めとの両立がきついと感じていました。
彼に解雇の件を話すと、しばらく休んでその後パートでも探せばいいのではと答えてくれ、私は予想通りの反応に表面的にはしょんぼりとしながらも内心ガッツポーズをとっていました。
解雇の通知があった日から有休を消費するようになり、また仕事自体も激減して私の生活はだいぶ楽になりました。
そこで私がまっさきに始めたのは本気のダイエットです。
私はダイエットをして痩せたり太ったりを繰り返していて、52キロまではなんとか痩せてもその先の壁を乗り越えることができませんでした。
そしていつの間にかリバウンドして55キロまで戻ってそのあたりで定着というパターンで、52キロをきって中学2年で激太りする前までの40キロ台になるというのは私の悲願だったのです。
ダイエット方法はいたって王道である食事制限と運動です。
食事制限は以前から実践していましたが、運動はウォーキングをやるかやらないか程度だったのを、毎日帰宅した後にスロージョギングを40~50分することにしました。
運動がもともと好きではないので普通だったら走るなんて絶対にイヤというところですが、そのときはこれは神様がくれたダイエットのチャンスだと思って、覚悟をきめて薄暗い通りへ走りに出かけていきました。
最初はつらかったのですがだんだんと楽に走れるようになり、運動音痴な自分の思わぬ成長もうれしくて走ることが気持ちいいと感じるようになっていきました。
そして一石二鳥なことに走ったあとは食欲がなくなるのでそのまま夕食はプロテインで済ませるようになり、そんなことを続けているうちに私の体重は会社を去るころには48キロになっていたのです。
それから数年たって私の体重はまた55キロに戻ってしまい、痩せたいという思いはありつつもあの時のようなダイエットはもうできないと思っています。
あれは環境的な幸運と自分のダイエットスイッチがタイミングよく合わさった、ダイエットのための奇跡的な時期だったのだと感じています。